香川県と聞いてみなさんはどんなイメージを持ちますか?
まずはこちらを見てみてください。下の( )に当てはまる単語を考えてみてください。
There are a lot of ways to ( ) olives or olive oil now.
1英語-小豆島のオリーブ
これは今年の香川県の英語で実際に出題された1文です。make, keep, wash, use と与えられた4つの選択肢から選びます。
答えは use 。当てはめて日本語に直すと、「今やオリーブやオリーブオイルの使い方(活用方法)はたくさんあります」となります。
そう、今年の英語の長文は、香川県が世界に誇る「小豆島のオリーブ」がテーマでした。
オリーブの歴史や、オリーブ牛・オリーブハマチといった特産品への活用方法などが書かれた、地元ならではの非常に興味深い内容です。
単に「use=使う」という日本語訳を暗記しているだけでなく、文脈を読み取り、「オリーブの活用法についての話だな」と思考を巡らせる。
丸暗記ではなく、生きた英語としての読解力が求められています。
このように香川県の入試は地元とのつながりのある問題を出題する傾向があります。ほかの教科も見ていきましょう。
2社会-昔は愛媛県だった香川県?!
社会の歴史分野では香川県の郷土史が掲載され、「香川県独立の父」と呼ばれる中野武営(なかのぶえい)が取り上げられました。
中野武営という人をご存じでしょうか。実は、玉藻公園には銅像があり、知る人ぞ知る偉人なのです。
問題の資料には「愛媛県に合併されていた香川県の独立(1888年)に力を注いだ」と記載されています。
これには「えっ、香川県って愛媛県だった時代があるの!?」と驚かれる保護者の方も多いのではないでしょうか。
しかし、入試では、ただこのマニアックな偉人を知っているかを問うわけではありません。
彼が生まれた時期に行われた「地租改正」について、税の基準と納め方がどう変わったかを記述させるなど、郷土の歴史と日本の歴史を巧妙にリンクさせて出題されています。
入試問題を解きながら、香川の歴史も知ることができるとても面白い問題でした。
お休みの機会などに、玉藻公園に足を運ぶのも興味深いかもしれません。
3数学-正四角錐:面と平行な辺はどれ?
地元との繋がりだけでなく、数学や理科でも「丸暗記」を打ち破る問題が出題されています。
私が個人的に「面白い!」と唸った問題をご紹介します。
まずは数学。こちらの図をご覧ください。

この正四角錐において、「面ABCと平行な直線」を答える問題が出題されました。
一見すると、面ABCは斜めに傾いているため、「平行な直線なんてあるの?」と意表を突かれますよね。
紙の上の平面図形に慣れきっているとパニックになりますが、頭の中で立体をぐるりと回して「交わらない辺はどれだろう?」と空間を想像する力が求められます。
また、こちらは4択問題だったことから一つ一つの辺を確かめることにより、消去法で解答を導くことができた生徒さんが多かったのではないでしょうか。
4理科:気体になるとなんで膨らむの?
続いて理科を見ていきましょう。下の図をご覧ください。

エタノールを少量いれて口を閉じた袋に、熱い湯をかけると袋が大きく膨らみます。
液体が気体に変わったからですが、問題では「なぜ気体に変わると膨らむのか?」という理由そのものを問われました。
答えは、「気体になると粒子が自由に飛び回るようになり、粒子どうしの間隔が広がるため」です。
こちらも4択問題であり、なおかつ図による説明もあったため、正答しやすかったと考えられます。
5まとめ
いかがだったでしょうか。
香川県の入試は、ただの知識や公式の暗記ではなく、「なぜそうなるのか?」と思考し、表現する力を強く求めています。
実は、香川県の教育委員会は受験生へ向けてこんなメッセージ(出題の基本方針)を発信しています。
①授業を大切にして基礎的・基本的な事項をしっかり理解するとともに、それらを活用し、筋道を立てて考える力を付ける。
②問題の意味を正しく読み取り、考えたことを理由や根拠を明確にして、的確に表現する力を付ける。
③社会の動きや身の回りで起こっている事柄にも興味・関心を持ち、学習したことと関連付けて考えてみるようにする。
特に「③身の回りの事柄に興味を持つ」については、ご家庭で今すぐ始められる受験対策なのです。
さまざまなことに「なぜ?」と興味を持ち、考えることから始めるのはいかがでしょうか。
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