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勉強お役立ちコラム
- 2019.04.03
- 高校入試・受験情報
【2019年度】山形県高校入試~H31年度高校入試分析~
【国語】
大問5題の構成で、小問数は21問と平年と変わらず。
出題傾向に大きな変更はありませんが、小説文、論説文共に読みやすい題材で、難易度としては易しい構成だと思われます。
得点奪取のためには、必ず出る「漢字の読み書き9問」と「文法問題1問」が重要です。
⇒学習の成果が反映される問題で、20点分はこれでまかなえます。
作文は昨年同様、グラフから読み取っての記述となっていましたが、後段にこれからの生活に向けて心がけたいことを自身の体験や知見から文章を構成するという指示でした。
作文練習は入試対策において必要不可欠です。
【数学】
大問4題の構成で小問数は20問と例年より少し少ない構成となり、1問の配点が大きい年となりました。
大問1は正負の数、多項式の乗除、乗法公式、平方根、二次方程式、確率、三平方の定理と全学年の基礎分野からまんべんなく出題。
大問2以降はすべて、応用が含まれる出題構成となっていました。
特筆すべきは、相対度数の数値を使って、2つの事象を比べ説明させる問いがあったことと、割合の計算問題で一次方程式か連立方程式どちらかを使って求め、考える過程を見る問題があったことです。
これらの問題に対応するためには普段から、途中式など解法に導くまでの考えを順序だてて学習する必要があります。
年度別での出題内容の分析としては、作図、証明、関数は10年連続で出題。
逆にH22年度から9年間出ていなかった空間図形での三平方の定理が今年出題されたため、次年度も対策をする必要があるでしょう。
【英語】
リスニング1題、会話文問題2題、長文読解問題が1題、英作問題が1題と例年と同じ構成。
気になった点としては会話文読解に関して、教科横断型問題として解法のために簡単な計算を用いる必要がある問いが2問ありました。
A:How many~? 人数を尋ねる文
B:It has one ( ) . Each class has forty, and there are twenty-five classes.
1クラス40人が25クラスあるため、40×25=1000
よって( )に適する語はthousandです。
そのほか、毎年必ず出る、4文以上の英作文の対策は次年度も必須といえるでしょう。日頃から簡単な英語でいいので表現できるように練習を積む必要があります。
【以下、長文読解で注釈にない抑えるべき単語】
activity、prize、different、other、same、lost、fell down、hurt、effort、for a while、pull、worry about、gather、agree、still
【理科】
大問8題の構成で、植物、生物、地層、天体、イオン、化学変化、力、音の分野から今年は出題されました。
各学年の学習分野から出題割合をみると、中1約35%、中2約18%、中3約47%でした。
前年度もそうですが、一見すると中2の分野からの出題は少ないように見えます。
しかし、中3の分野の問題を見ると中2の学習を前提知識としてとらえられている場合が多く、応用を効かせるための中2分野の基礎学習の反復は必要です。
また、電気分野からの出題が今年度はなかったため、傾向を見た際に来年度は準備をしたほうが得策です。
今年度、穴としてねらわれたのは電池の知識でした。一次電池、二次電池、燃料電池などは学校の教科書でも基本的事項として扱っているだけで、抜けていた受験生も多かったのではないでしょうか。
過去の入試を見てもH24年以降、出題のない分野でした。次年度も、各分野まんべんなく学習に取り組む必要があります。
記述問題の出題数は4問と昨年よりは少なかったですが、質量%濃度などから計算分野の出題が3問ありました。
【社会】
例年通り地理、歴史、公民から2題ずつの合計6題の構成でした。
山形県の入試の毎年の特徴として、山形県に関連した出題を数問出題しています。
今年は歴史の分野より舟形町から出土した国宝である縄文の女神や酒田港の繁栄の一助であった北前船などを問う問題がありました。
また公民では「山形県リサイクルシステム認証制度」として、県内でつかわれているマークに関連付けた問題がありました。
逆に日本地理は九州地方にフォーカスした出題内容で、宮崎県の雨温図、大分県のリアス海岸、佐賀県の二毛作、鹿児島県の畜産、黒潮、北九州工業地帯の特徴などふんだんに九州について問われていました。
記述問題も37問中6問とあったため、毎年の総評の通りになってしまいますが日頃から「なぜ」を大切にして、用語の暗記だけに留まらないように学習の工夫が必要です。