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2025.09.04

福島県公立高校入試のポイント

このコラムでは福島県の公立高校入試についてまとめていきます。

 

試験は1回

 

福島県の公立高校入試は2020年度に大きく変わりました。それまでⅠ期選抜とⅡ期選抜で試験が2回あったのですが、「前期選抜」というかたちでまとめられました。

 

「後期選抜」もありますが、こちらは「前期選抜」で定員割れとなった高校が若干名募集するものなので、利用する機会は少ないでしょう。

 

前期選抜の中に特色選抜と一般選抜がある

 

試験は1回になりましたが、その中に特色選抜と一般選抜があります。両方出願することもできますし、片方だけ出願することもできます。

 

どちらに出願したとしても5教科の学力検査、調査書は必須です。特色選抜に出願する場合はそれに加えて志願理由書や作文・小論文、実技などが課されます。面接に関しては全員が対象の高校と、特色選抜のみが対象の高校があります。

 

選抜は特色→一般の順で行われ、特色選抜で不合格であっても一般選抜で合格する可能性があります。

 

受験する高校に複数の学科があった場合でも、特色選抜で出願できる学科は1つだけです。しかし、特色選抜と一般選抜で希望する学科を変えることや、一般選抜内で第2希望を出願することはできます。

 

一般選抜の配点

 

一般選抜は学力検査250点、調査書250点が基本です。

 

学力検査は国語・数学・英語・理科・社会の5教科が各50点で250点満点です。調査書は「各教科の学習の記録(評定)」が195点、「特別活動等の記録」と「長所・特技等の記録」が55点で合わせて250点満点です。

 

ただし高校ごとに学力調査の傾斜配点や調査書の比重の変更などを行ってよいことになっており、例えば「特別活動等の記録」と「長所・特技等の記録」は点数化せずに、調査書を195点満点で扱う高校などがあります。

 

他県と比較すると高校による違いは小さく、調査書の比重が大きい入試制度であるといえます。

 

なお「各教科の学習の記録」は中学1年生から3年生までの3年分、それぞれの学年末評定が対象です。主要5教科(国語・数学・英語・理科・社会)は各5点満点、実技4教科(音楽・美術・保健体育・技術家庭科)は2倍の10点満点です。

 

下の表のように計算できます。

 

 

国語

数学

英語

理科

社会

音楽

美術

保体

技家

合計

1年

 /5

 /5

 /5

 /5

 /5

 /5

 /5

 /5

 /5

   /45

2年

 /5

 /5

 /5

 /5

 /5

 /5

 /5

 /5

 /5

  /45

3年

 /5

 /5

 /5

 /5

 /5

 /5

 /5

 /5

 /5

  /45

合計

 /15

 /15

 /15

 /15

 /15

 /15

 /15

 /15

 /15

  /135

 

                   ⇩実技4教科を2倍

 

合計

 /15

 /15

 /15

 /15

 /15

 /30

 /30

 /30

 /30

  /195

 

中学1年生の1点も、中学3年生の1点も重みは同じです。

1点1点を大事に積み重ねていきたいですね。

 

特色選抜の例

 

さて、特色選抜とは具体的にどのようなものでしょうか。見るポイントは以下の4つです。

 

①定員割合

②志望してほしい生徒像

②学力検査と調査書点の配点

③面接・特色検査の内容

 

①特色選抜の定員割合は5~50%で高校ごと、学科ごとに設定されています。割合が小さければ一般選抜に集中したほうがいいかもしれません。

 

②は「部活動での活躍」「リーダーシップ」「大学進学への意思」といった抽象的なものです。志望理由書や面接ではこの内容を意識し、高校が「ぜひ入ってほしい!」と思うように準備します。ただし、ウソはダメですよ。

 

③学力検査と調査書に関して、自分が得意なものの配点が高いと有利ですね。一般選抜と比較して評定の配点が大きくなる高校や、実技4教科がさらに重視される高校などがあります。

 

④面接は個人面接を実施する高校が多くなります。特色検査では部活動の技術や英語の質疑応答など、その高校がほしい能力に関して検査を行います。学力重視で、特色検査を行わない高校もあります。

 

特色選抜に出願するとチャンスが2回になりますが、試験に向けて準備することも増えます。また、募集定員枠も5%~50%です。「一般選抜と比べて特色選抜のほうが合格する可能性が高い」という場合に出願することをおすすめします。

 

特色選抜のさらに詳しい内容はこちらの記事をご覧ください。

 

リンク:福島県公立高校の特色選抜、受ける?受けない?

 

その他

上記以外の特徴では以下のようなことがあげられます

 

・願書を提出して倍率が発表された後、「出願先変更期間」があります。

・学区制です。ただし実業系高校は対象外であること、普通科系高校でも隣接する学区は通学可能であることから、学区制が障壁になることはあまりありません。

・インフルエンザウイルスや新型コロナウイルスに感染した場合などに追試験を受けることができます。

 

まとめ

福島県の公立高校の主な入試は「前期選抜」の1回です。

その中には「一般選抜」と「特色選抜」があります。特色選抜に出願するかどうかは各高校の選抜方法をよく読んで決めてくださいね。

基本は、きちんと評定を積み重ねることと、模試や実力テストで合格判定を目指すことです!

 

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