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2020.11.24

【速報】香川県公立入試 定員発表 ~今年は定員“減”~

令和3年度 香川県公立高校入試の定員が発表されました。
今回は例年にない動きとなりましたので、その背景などにも触れながら考察していきたいと思います。

 

●中学3年生総数の減少

今年の入試では定員を増やした高校はなく、1クラスまるごと減らす高校が6校、総数で319人の減少となっています。入学定員の議論をする場合、まず考慮しなければならないのが、県内の中学3年生総数の増減です。

 

香川県教育委員会が公表している統計データから、今年度と前年度における香川県内の中学3年生総数を拾ってみました。

 

令和元年度:8,949人
令和2年度:8,491人  減少率 約5.1%
(香川県教育委員会HPより。各年度とも5/1現在の数値)

 

数にして458人、減少率はおよそ5.1%です。
一方、公立高校の定員総数の比較が下の数字です。

 

令和2年度入試:6,255人
令和3年度入試:5,936人 減少率 5.1%

 

実際に電卓をたたいてみていただければわかりますが、定員の減少率はほぼピッタリ5.1%です。ということはつまり、生徒総数の増減率が入学定員の増減と完全に連動していると言えるでしょう。推測の域を出るものではありませんが、定員の増減を予想するうえで重要な指標となることは間違いないでしょう(注)。

 

(注)
生徒総数に大きな変動がないからといって、定員の増減がまったくないわけではありません。ある高校では1クラス増えたけれど、別の高校では1クラス減って、合計した総数は変わらない、となる場合もあります。

 

●上位進学校で定員“減”、その背景

では、ここからは実際に定員が減少した高校と、その背景についてお話ししましょう。

 

ここ数年、定員に大きな変動のなかった上位進学校(高松高校・高松第一高校)において、40人1クラスずつの減少となりました。これによってどのような影響があるのか、少し考えてみたいと思います。ふつうであれば、定員の減った高校の倍率が上昇する可能性があるということになりますが、この場合、状況はもう少し複雑で、もうワンランク下の高校への影響が懸念されます。

 

つまり、県内公立高校の偏差値ランキング(第1学区)において、高高・一高グループのすぐ下に来るのは高松西・高松桜井となるのですが(ほかには三木(文理)・香川高専など)、トップ校を目指していた生徒が倍率上昇を懸念して志望校を下げてくると、結果としてこれらの高校の倍率が上がる可能性がある、もしくは、倍率に変動がなくても合格ラインが上昇する可能性がある、と考えられるのです。

 

なぜそんなことが言えるのか、ということですが、そのヒントは近年の西高・桜井の倍率にあります。下の表をご覧ください。過去4年間の倍率です。

 

   R2  H31 H30 H29
西高 1.16 1.10 1.25 1.20
桜井 1.12 1.12 1.11 1.16

 

定員を280人とした場合、不合格者の数は一番高い1.25倍で70人、一番低い1.11倍で31人となります。そこそこの数なような気もしますが、実はこれにはカラクリがあります。香川高専の存在です。

 

香川県の公立高校入試で出願できるのは1校だけで、その高校に複数の学科がある場合のみ、第2希望を願書に記入することができます。しかし、香川高専は「国立」高等専門学校であるので、その規定に縛られることがありません。早い話が、高専志望者は県立高校にも願書を出すことができるのです。

 

入試の実施細目によると、高専に合格した場合は「公立高等学校の学力検査を受検しないよう指導するものとする」とあります。高専の合格発表は日程的に公立高校の志願倍率が確定した後であるため、高専に合格した生徒は公立高校の一般入試を棄権することになります。高専を志望する生徒は、偏差値の点から公立高校の志望校を西高や桜井にしているケースが多く、結果として西高・桜井の「実際の」不合格者数は、倍率から計算される数よりもかなり少なくなっている、という現状があるのです。

 

今回の定員発表から、一連の教育改革や、私立高校の就学支援金制度が拡大された流れの中で、県内公立高校の倍率を操作することで学力レベルの維持を図ろうとする教育委員会の意図が感じられます。

 

●倍率に踊らされてはいけない

しかし、定員の増減や倍率の変動が、実際の合格率にどれほど影響しているのか、正直なところ筆者は懐疑的です。というのも、一昨年、高松南高校・生活デザイン科の倍率が、一般入試で3倍を超えたことがありました。当時は大騒ぎになったのですが、ふたを開けてみると合格者の点数は例年と変わりませんでした。

 

何が言いたいかというと、どの高校でも例年の合格点・ボーダーラインを超えることができれば合格できるし、届かなければ残念ながら不合格になっている、という事実です。ですから、受験生のみなさんが今やらなければならないことは、入試の本番で1点でも多く取れるように、少しでも合格ラインに近づけるように、日々の努力を怠りなく続けることです。

 

これから季節は冬に向かい、体調を崩しやすくなります。無理をせず、自分にできる範囲の努力をしていきましょう。きっと、温かい春を迎えられると信じています。困ったことがあれば、いつでも相談してください。応援しています。

 

[外部リンク]

その他、本文で取り上げなかった高校については以下のリンクからご確認ください。
香川県教育委員会 高校教育課「令和3年度公立高等学校入学定員について」
https://www.pref.kagawa.lg.jp/kenkyoui/koko/pdfR2/R3_koko_nyugakuteiin.pdf