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勉強お役立ちコラム

2020.04.15

コロナウイルスの影響で学校はどうなる? ~もし中間テストがなくなったら~

 

新型コロナウィルスの感染拡大が連日報じられ、大都市では政府の緊急事態宣言による外出自粛要請、全国的な学校の休校措置、企業の在宅ワークへの切り替えなど、日本中どころか世界中で計り知れない影響が出ています。

 

2月の時点で、ここまで事態が悪化すると思っていた人はほとんどいないでしょう。

 

わたしたちベスト個別学院でも、通っていただいている生徒さんやその保護者の皆様の安全と安心を第一に、このようなときだからこそ、個別指導学習塾として何ができるのか、考えていきたいと思っています。

 

 

■世の中の現状
さて、香川県で感染が確認されているのは現在19人となっているのですが(2020年4月13日現在)、これは病院で検査をした結果「感染が判明した人」の数です。“実際には感染しているかもしれないけれど、まだ病院に行っていないだけ”という潜在的な感染者の数は、事態がこれだけ悪化してしまえば、もはや計り知れません。

 

それでもやはり、身近なところで実際に起こらなければ危機意識は生まれないと思います。「対岸の火事」という言葉もあるように、もうこれは人間の性(さが)とも言うべきものでしょうが、一人ひとりが意識して行動しなければなりません。軽はずみは行動は避けましょう。

 

社会的な状況に目を向けてみれば、感染拡大の防止策として学校が休校となりました。3月がまるごとひと月、ようやく春休みが明けて新学期が始まったと思ったら、また2週間(都市部では1か月)。

 

学校に行かない期間があまりにも長すぎて、もう何が何だかわからなくなっていると思います。3月の休校のときは年度末ということもあって「まあ長い春休みになったと思えばいいか」という程度の認識だったと思うのですが、今回の2度目の休校は新学期早々だっただけに、保護者の皆様は特にご心配されているのではないでしょうか。今後の学校教育にどういった影響が出てくるか、少し検討してみましょう。

 

 

■中間テストがないかも? するとどうなる?
ここから先は可能性の話ですから、どれもこれも不確定な未来の話だと思って読んでいただけたら幸いです。

 

例年の学校行事のスケジュールでは、香川県の場合、1学期は5月の半ばに中間テスト、6月末に期末テストが実施されます。

 

ところが今年は、3月頭から通算で2か月も学校がお休みとなってしまいました。本来の教育課程で進めなければならなかった範囲がまったく終わっていないのです。何が問題かというと、授業が全然進んでいないから、例年どおりのスケジュールで定期テストを実施することができないということです。それでも、年度末の3月には高校入試が待ったなしでやって来るために、どこかで帳尻を合わせなければなりません。どういう状況が想定されるでしょうか。

 

<ケース①> 1学期は期末だけになる可能性
今のままではどう頑張っても授業進度が確保できないので、中間テストを取り止めて、6月の期末テストでまとめて実施する可能性です。ただそうすると、年度が始まって最初のテストなのに、テスト範囲が膨大になってしまうというリスクがあります。

 

長期の休校で、生徒の皆さんは休み癖がついてしまっていますので、実現可能性は低いのではないかと筆者は個人的に考えています(注1)。

 

(注1)すでに香川県内のいくつかの中学校では、中間テストが取り止めと発表されたところもあります。ただ、5月実施が取り止めなだけで、下記のとおり時期をずらして実施するのかは定かではありません。

 

<ケース②> スケジュールがまるごとひと月ずれる可能性
重要になってくるのが、夏休みの扱いです。すでに述べたとおり、このままいくと学校の授業進度が確保できないために、どこかで帳尻を合わせる必要があるのですが、そこで考えられるのが「夏休みの大幅短縮」です。

 

もし夏休みがお盆の前後、1週間から10日程度まで短縮されるとなると、逆算して1学期の期末は7月末から8月頭、中間テストは6月中旬から下旬となり、授業進度だけを考えるなら問題は解決しそうです。では、もしそうなった場合、どのような影響が出てくるでしょうか。

 

 

■夏休みがなくなった場合の影響
元来、夏休みというのは、冷暖房設備がない時代に夏の暑さで授業どころではなくなるということや、農家・商家の家事手伝いのために設けられていたという側面があり、現代の学校教育の視点からすると、さほど重要な意味を持つものではありません。

 

ただ、学校の先生たちにとって、夏休みというのは自分たちも休みになるわけではなく、普通に出勤して会議や研修に参加したり、教材の研究をしたりというように、授業の準備をするための期間となっています。折しも今年は小学校での英語必修化や、プログラミング教育の導入など、今までの学校教育にはなかったものがたくさん始まったので、そういったことの研修を予定していた学校は少なからずあるだろうと思います。

 

そして、高校・大学受験においては、夏休みの期間中に過去の内容をどれだけ復習できたかが、その後の秋・冬の成績に大きくかかわってきます。「夏を制する者は受験を制する」とは使い古された言葉ですが、予備校・学習塾にとって学校の夏休みは、生徒の成績を担保する上で、とても重要な位置づけとなっています。

 

学校の先生方にとっても、予備校・学習塾にとっても、今後、事態が収束したときにどういった対応をとらなければならないのか、頭を悩ませることになりそうです。

 

保護者様はもちろん、学校も塾も、「子どもたちの学びをとめたくない」という思いは共通していると思います。この難局を、お互いを思いやりながら、一緒に乗り越えていけると良いですね。