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勉強お役立ちコラム
- 2022.08.06
- 全国の教育情報
「集中力」を身につけるコツ3選!
生徒さんや保護者様とお話ししているとよく「集中力がない」「集中力が続かない」というお話を頂きます。集中力は勉強に限らずスポーツや文化活動など、日常どんなときでも重要な能力です。
そして「能力」ということは、訓練次第で身につけられる可能性があるはずです。どこに意識を置いて行動すれば集中力を身につけることができるのか、考えていきましょう。
そもそも集中力とは
Wikipediaには「集中力(しゅうちゅうりょく)とは一つの事柄に注意を集中して物事に取り組む能力。」とあります。
ここで押さえておきたいのは「注意を集中して」の部分は、誰でもが当たり前にできる(例えば大きな物音がしたり、急に何かが光ったら、パッとそっちを見ますよね)ということです。
つまり基本的な最低限の能力は誰にでもあるが、成長の過程で人により高い・低いといった個人差があるといった状態なのです。
では、多少の差異はあるとしても、ヒトの集中力は最大でどれくらいもつものなのでしょう。
ネットで検索してみると、いろんな情報が出てきます。3分という人もいれば、15分、いや25分という人もいます。中にはマイクロソフト社の研究チームの発表した8秒(!)、という極端に短いものもあります。
何をもって集中とするのか、調べ方の違いによるものでしょうか。いずれにせよ決して長いとは言えない時間ばかりです。
短く区切ろう
さて、その長くはもたない集中力をどうすれば長続きさせられ、そして効率的な学習ができるのでしょうか。
まず取り組みやすいのが「やりたいこと」を短く区切るという方法です。短く区切られたその時間だけ全力で集中して、5分程度の休憩でリフレッシュするというやり方です。
いくつかコツを挙げていきましょう。
①まずその日やることを書き出して優先順位をつけましょう。その際必須ではありませんが、LINEをチェックする、マンガを見るなど「やらないこと」を書き出しておくのもおすすめです。
②「やりたいこと」を短い時間(15分~25分)で終わる量に小分けに区切っていきます。
③短い休憩時間は休憩することに専念してください。他の情報を入れてしまうと、再始動が難しくなります。
④2~4セット続けたら、少し長め(20分~30分)の休憩を入れてLINEのチェックなどはその時間に済ませましょう。
集中力をもたせるのは短い時間だけで良く、「やること」も少量かつ明確なので、比較的簡単に取り組める方法でおすすめです。
究極は夢中になること
次は集中力そのものを長く伸ばす方法についてです。
誰しもが映画やゲーム、スポーツなど楽しいことに夢中になった結果、気が付いたら長い時間がたっていたなんて経験をしたことがあると思います。これはまさに集中し続けている理想の状態ですよね。
ではどうすれば学習中にそんな状態を作れるのでしょうか。
ポイントは夢中状態になっているとき脳内で分泌されるドーパミンという物質です。ドーパミンがたくさん分泌されると幸福感が得られ、集中力ややる気が増すなどの効果が知られています。
そしてこのドーパミンは「この先〇〇したい」「この先〇〇という風になりたい」など期待感が増してわくわくしている状態のときに分泌されやすいのだそうです。
そのため単純に夢中になって楽しんでいる状態だけではなく、①明確な目標がありそれに向かっている実感や、②達成したときに得られるメリット(褒めてもらえたり、ご褒美をもらえたり)などがあれば、「この先いいことがあるぞ」というわくわく感が生まれドーパミンの分泌を促せます。
また疑似的なわくわく感をつくるという方法もあります。例えば大好きな音楽を流して楽しい気分を作ることで、ドーパミンの分泌を促して集中力を増すというやり方です。ただしこちらは歌詞のない曲を選んだり休憩時間に聞くようにするなど、学習に取り入れる場合は工夫が必要です。
もう一つが、学習を楽しめる人や達成感を喜べる人を「演じる」というやり方です。「自分は〇〇できる人間だ」と、その人を演じることで自分に暗示をかけます。ヒーローが変身すると、カチッとスイッチが切り替わるようなイメージです。
「うまいく」「うまくいけそうだ」という前向きな気持ちからドーパミンの分泌をうながせるのだそうです。私も苦手なこと(例えば寒い日の早起き)をするときによくこの方法を使います。根拠などはいらないので、明確なイメージをもって「〇〇できる」と心に言い聞かせるのがポイントです。
環境づくりも大事
集中力をもって学習するには環境づくりも大切です。
一つのことだけに注意を向けたいわけですから、机の上には「その時間に」勉強するものだけがあるのが理想です。マンガやゲームはもちろんですが、次にやるテキストなども目に入らないようにしまっておきましょう。
注意を向けるためにデスクライトを使うのも良いとよく言われています。スポットライト効果で意識が机の上だけに集中しやすくなるからです。
また学習する場所と遊んだり休んだりする場所をしっかり分けることも重要です。二つを同じ場所にしてしまうと、脳が「ここはリラックスする場所」と認識して、集中して作業ができなるのだそうです。私も仕事する場所を「休憩するとき楽だから」とリビングのソファーに変えたことがあります。気が付かないうちに効率が落ち、しまいにはその場所ではやる気すら起こらなくなってしまいました……。
休憩時間も勉強机でマンガやスマホを触ったりはせず、長い休憩時間にスマホを触るときは別の部屋やベッドなどに移動した方が良いかもしれません。
今回は、集中力を生み出し、継続させるための方法を、いくつかご紹介させていただきました。もちろん他にもいろいろな方法があり、きっと自分に合う方法もあるはずです。まずは試しやすいものから実践してみてくださいね。