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勉強お役立ちコラム
- 2020.06.24
- 教室長コラム
俳句を読み解く2つのポイント!
福島県郡山市には、こおりやま文学の森資料館という施設があります。最近なんども登場している、安積開拓の中心地にある資料館です。こちらでは、俳人として有名な久米正雄にちなみ、毎年三汀賞として俳句を募集しています。もしかすると夏休みに応募したことがある方もいるのではないでしょうか?
(最終閲覧日:2020年6月24日)
日本の伝統文化! とはわかっていても、国語の問題に俳句がでてくると頭を抱えてしまう。その気持ち、よくわかりますが、今日はそんな俳句の話です。
俳句を読み解くポイント
俳句といわれると、皆さんはなにをイメージするでしょう。
5・7・5のリズム? 松尾芭蕉? 言葉が少なくて何を言いたいのかよく分からない。そもそも季語ってなに…?
なんとなくムズかしそう、というイメージを持っている人も多いかもしれません。ただ、ごくシンプルにいうと、俳句を読み解くポイントは2つだけです。季節を表す「季語」と「作者の想いを想像すること」。(※有季俳句の場合)
季語と、作者の想いを考えよう
例えば、江戸時代の俳人・小西来山の「両方に ひげがあるなり 猫の恋」という俳句があります。
場面はなんとなく分かるにしても、「季語は何か」と問われたら困る人がほとんどではないでしょうか。
そんな時には『歳時記』で調べてみましょう! ネットでお手軽検索ではなく、紙の『歳時記』を使うのがおススメです。実際に調べている季語以外の情報も目に入ってくるので「あ、この言葉はこの季節を表すんだ」と新しい発見があるかもしれません。語彙力UPにも繋がりますね。
ちなみに先の俳句だと「猫の恋」が春の季語です。では、季語の前の「両方にひげがあるなり」はどういう状況かを想像してみましょう。猫なんだから、オス猫もメス猫もひげがあるのは当たり前じゃないかで終わらずに…。
人間で想像してみるとどうでしょう? 男の人が立派なおヒゲをはやしている、その横で、女の人にもぴょんと愛嬌のある猫のようなおヒゲがあって、ふたりが並んでデートをしている。そんなカップルを目撃したら、ちょっと(いや、かなり?)目を引かれますし、振りかえって二度見しちゃいますよね(笑)
そうしたおかしみが込められている俳句だと解釈することもできます。想像するときにはそこにある言葉(この場合は猫)だけにとらわれず、連想して(猫の恋→恋をするもの→人)想像の幅を広げてみましょう。そして慣れてきたら、切れ字や対句、体言止めのような表現技法が使われた俳句にもトライしてみましょう。
想像力を鍛えよう
ここまではすでに作られている俳句を解釈する流れについて簡単に書いてきましたが、本当に想像力をレベルアップさせるならば実際に自分で俳句を作ってみるのが一番です。特別なことではなくて構わないので、いいなと思ったこと・面白いと感じたこと・きれいだと感動したことを17文字にまとめてみましょう。
もちろん自分一人で楽しむのもいいかもしれませんが、他の人に見てもらって共感してもらえたらうれしいですよね。今年2020年も三汀賞の募集があるようなので、いい句ができたらこうしたものにぜひ応募してみましょう! 入賞作は展示されるので、ほかの人がどんな俳句をつくったのか見るのもきっと楽しいですね。