子どもが持ち帰った過去問を見せてもらったものの、どこから手をつければいいのか分からない……そんなことはありませんか?
そんなときまず手がかりになるのが、直近の入試の出題傾向です。
令和8年度の群馬県公立高校入試を振り返ると、受検者平均点は国語が前年より8.5点上昇した一方、英語は4.0点下降するなど、教科によって明暗が分かれました。
出題内容としても、証明の理由や資料から読み取れることを、5教科すべてで「自分の言葉」で説明させる場面が目立ちます。
まずは、各教科の出題傾向と対策をコンパクトに押さえておきましょう。
1各教科の平均点
群馬県が2026年4月に公開している令和8年度入試の各教科平均点は、以下のようになっています。
国語 68.6点(昨年は60.1点)
社会 59.8点(昨年は60.1点)
数学 53.3点(昨年は55.6点)
理科 56.4点(昨年は54.5点)
英語 51.1点(昨年は55.1点)
2英語の出題傾向
大問7つで構成され、リスニング(大問1・2)、会話文と条件英作文(大問3)、体験談の読解(大問4)、地元の魅力を紹介する会話文(大問5)、発表文(大問6)、自由英作文(大問7)という流れです。
設問数は27問程度で、大問の問題文の単語数は1000単語前後です。
試験時間が50分であることを鑑みると、1分あたり20-30語は読み進める必要があります。
また、自分の言葉で英文を組み立てる出題が多いのが特徴でした。
対策としては、単語や文法の暗記だけでなく、条件に沿って自分で英文を組み立てる練習が有効です。
「3語以上で書く」「30語程度で書く」といった条件英作文に日頃から慣れておくと安心です。
まずは定番の「あなたの好きな季節とその理由」「夏休みにしたいこと」「留学生に紹介したい、自分の学校の良いところ」など、それぞれについて30語程度の英語で書いてみるのはいかがでしょうか?
3数学の出題傾向
大問5つで構成され、小問集合(大問1)、度数分布と箱ひげ図(大問2)、会話形式の証明(大問3)、関数の応用(大問4)、立体の最短距離(大問5)という構成です。
対策としては、証明は一つ確認したら、そこから新しく言えることを自分で探す練習をしておくと、発展問題にも対応しやすくなります。
特に大問5(立体の最短距離)は難易度が高く、時間内に得点できる問題を見極める判断力も試されそうです。
見慣れない設定の問題にも落ち着いて対応できるよう、日頃から典型問題以外にも触れておくと安心です。
4理科の出題傾向
大問5つで構成され、小問集合(大問1)、生態系(大問2)、火山と火成岩(大問3)、燃料電池(大問4)、モーターと電流(大問5)という構成。
実験や資料をもとに、仕組みを説明させる記述問題が多く見られました。
対策としては、基本的な問題が多い中、知識を組み合わせて解く必要がある問題も少なくないため、過去問の演習を通して解くための道筋をしっかりと経験しておくことが大事です。
5社会の出題傾向
大問7つで構成され、持続可能なまちづくり(大問1)、地域調査(大問2)、アフリカ州(大問3)、日本と他国との関わり(大問4)、万博(大問5)、消費生活(大問6)、政治(大問7)という構成。
設問数は35問と多く、資料やデータを読み取って記述する出題が中心でした。
大問別の得点率に大きな違いはなく、理科と同様の対策が必要です。
大問1は「まちづくり」をキーワードに歴史的、地理的、そして公民的な視点で問いが構成されていることが印象的です。
対策としては、資料やデータの数字から「何が言えるか」を自分の言葉でまとめる練習が効果的です。
ニュースで取り上げられる出来事を、歴史・地理・公民のどの視点から説明できるか考えてみるのも良い練習になります。
6国語の出題傾向
大問5つで構成され、論説文の比較読解(大問1)、小説文(大問2)、和歌と漢詩の比較(大問3)、会話文(大問4)、漢字・書写(大問5)という構成。
2つの文章や作品を比較しながら考えを述べる記述問題が中心でした。
本文に採用されている「僕たちは言葉について何も知らない」は全国的に採用されています。
生成AIが浸透していく世の中において「言語」に再び注目が集まっているからかもしれません。
対策としては、過去問を解く際に選択肢を「選び抜く」ことが重要です。
正誤だけに一喜一憂するのではなく、なぜその選択肢なのか?なぜこの選択肢ではいけないのかを考えるよう努めましょう。
7注目したい問題
実際に問題を読んでみると、「学校で学んでいることが、実は自分の生活とも結びついている」と気づかされる場面もありました。
特に印象に残った5つを挙げておきます。
英語|大問5
群馬への移住人気を紹介する身近な出題。ランキングの意外な理由に気づかされます。
数学|大問4
地図アプリの表示時間のずれを扱う出題。日常の感覚と数値のギャップが見えてきます。
理科|大問4
大阪・関西万博で見た燃料電池船を入り口にした出題。仕組みが教科書の知識とつながります。
社会|大問5
1940年に中止になった「幻の万博」を扱う出題。当時のチケットの意外な行方が題材です。
国語|大問3
遠く離れた場所から故郷を思う和歌と漢詩を比較する出題。千年前の心情に触れられます。
注目問題については、これから受験を迎えるご家庭に向けて、この後の記事で順次紹介していきます。
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