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勉強お役立ちコラム

2019.03.27

【2019年度】香川県公立高校入試 〜今年度の結果から見える傾向〜

去る3月20日(水)、香川県公立高校入試の合格発表がありました。今年もたくさんの受験生の人生に貢献することができました。合格した生徒の皆さん、本当におめでとうございます。でも、ここで終わりではありません。せっかく勝ち取った楽しい高校生活です。充実したものにできるよう、今からきちんと準備をしておきましょう。今回は、その入試結果から見えてくる傾向についてお話しします。

 

■正味の話、“倍率”って関係ないのかも?
平成31年度入試は、倍率が荒れに荒れました。もっとも顕著だったのが高松南高校(以下、南高)の生活デザイン科(旧称:家政科)です。このとき、南高の生活デザインは3倍を超える倍率となりました。地元出身の筆者も見たことのない数字でしたし、塾業界のキャリアが15年以上ある者でも「こんな数字は見たことがない」と戸惑いを隠せない様子でした。普通科や福祉科も例年にない高倍率となったため、南高受検者は最後まで予断を許さない状況でした。また志度高校においても近年見ないような高い倍率となりました。県全体を見渡すと、90点から120点くらいまでの生徒は総じて苦戦を強いられたと言えるでしょう。

 

では実際に何点取れば合格できたのでしょうか。言い換えれば、その年の倍率は、合格点にどれだけ影響するのでしょうか。実際に南高普通科に合格した複数の生徒から聞き取ったところ、合格者の点数は130点前後でした。5教科合計で125~130点というのは、例年のボーダーラインと同じです。生活デザイン科のような“異常値”にでもならない限り、必要点のボーダーラインにそれほど大きな変動はないということがわかりました。一方で「130点を超えていたのに普通科には入れず、生活デザイン科に10%枠で入った」という生徒の声もあります(「10%枠」については別記事参照)。120点後半で普通科に合格できている事実をかんがみると、その生徒に足りなかったのは「内申点」だということになります(「内申点」の詳細は別記事参照)。推測ですが、今回120点台の生徒は、その多くが内申点で明暗が分かれたようです。

 

以上のことから、2点の結論が導かれます。

 

 ・毎年変動する倍率よりも、合計点がボーダーラインを安定して超えられているかどうかが大切である。
 ・内申点で涙を呑むような状況にならないために、中1の定期テストからきちんと点数を確保しておく。

 

改めて言うほどでもない、基本中の基本ですね。

 

■“定員割れ”でも油断は禁物
倍率の話題でもう1つ、“定員割れ”高校の入試結果についても着目しましょう。香川県公立入試には制度上、2次・3次募集が存在しません。高専を受験する場合は試験日が他の公立高校と異なるので、事実上のチャンスが2回となっている例もありますが、大多数の中学生にとって高校入試とは、一発勝負でそれっきり、というものです。ゆえに、志願者が高校の入学定員を割り込んだからといって、再度の募集がかかることはありません。香川県では公立高校入試の志願倍率が、どういうわけか、1.00~2.00倍のあいだに収まるのがほとんどなので、定員割れが発生するというケース自体、数年前まで滅多にないことでした。

しかし近年、少子化をはじめとする様々な理由から、定員割れを起こす高校が散見されるようになりました。今年の顕著な例が、農業経営高校(以下、農経)です。学科が複数ある場合、たとえどこかの学科が定員割れを起こしても、10%枠が適用されて合計数で定員を割り込むことはないのが通常の流れです。ところが農経では学科ごとではなく、「くくり募集」をしているので、今年の0.87倍という数値は、南高とは違った意味で異常値だったといえるでしょう。その農経の結果ですが、まずは下のリンクをご覧ください。

 

香川県教育委員会 公立高等学校一般選抜合格者数

 

農経は定員120名で、そのうち自己推薦合格者が36名。残り84名の定員に対し、出願者が75名、当日欠席2名で受験者は73名(0.87倍)。普通に考えれば願書を出した生徒は全員合格となるはずなのですが、実際の合格者は68名となっており、実際の受験者のうち5名は不合格となっています。つまり、定員割れだからといって、全員が受かる保証はどこにもないということです。当日点があまりに低ければ当然のごとく不合格となりますし、一般的に5段階評定で「1」があったりすると、公立高校に入学できる可能性は著しく低くなります。というのも、評定「1」というのは「普段の生活態度に何らかの問題がある」という評価であるため、公立高校を受験する場合はもちろん、私立高校でも普通科や総合進学コース等への進学を考えているなら是が非でも避けなければならない数字です。

 

ゆえに、ベスト個別学院では、公立高校を受験する生徒さんに、最低でも評定の平均が「3」であることを要求しています。と言っても、何ら難しいことではないのです。日々の宿題や定期テスト前の提出物がきちんと出されていれば、定期テストの点数がちょっと悪かったとしても、たいてい「3」を付けてくれます。中1・中2の評定は、中3でくつがえすことができません。中3の夏から受験勉強に励んだとして、入試本番での得点力を付けてあげることはできても、前の学年の評定だけはどうしようもないのです。

 

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