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2018.10.24

【香川】入試の平均点が上昇しているそのワケとは?

 

138.2  144.4  146.1

 

これが何の数字かご存知でしょうか。これは香川県公立高校入試、過去3年分の平均点です。左から順に、平成28年、29年、30年の数値となっています。ご覧の通り、入試の平均点は近年上昇傾向にあります。今回はその原因・理由について検討してみましょう。

 

テストの平均点を上げようと思ったら、次のような要因が考えられるでしょう。

 

●要因その1「問題が簡単だった」

誰でも解ける問題ばかり出題されれば、平均点は当然上がります。ところが、香川県の公立入試問題に関しては、全体の難易度はさほど変化がありません。いわゆる「新傾向問題」も一部で出題されるようになってきていますが、まだまだ大勢に影響を及ぼすほどの配点や問題数ではありません。ゆえに、この要因は否定されます。

 

●要因その2「全員ががんばって勉強する」

問題の難易度に変化がなくても、受験生全員が頑張って力をつければ、平均点は上昇するはずです。しかし、この要因もまた否定されます。 というのも、各中学校から公表される診断テストの平均点には大きな変動が見られないからです。つまり、香川県内の中学生の学力が上昇しているというわけではないのです(むしろ、ゆるやかに低下しています)。ちなみに、最近では個人情報保護の観点からか、診断テストの平均点を非公開としている中学校が年々増えているのですが、低いところで110点前後(5教科合計)、高いところで150点前後と大きな隔たりがあります。市街地の中学校ほど高く、郊外に行けば行くほど低下する傾向にあります。あとは近隣にどの程度の偏差値の高校があるかによっても変動します。

 

さて、上記2点の要因が否定されるとすると、近年の入試平均点の上昇の要因は、いったい何なのでしょうか。筆者は次のことが要因ではないかと考えています。

 

●要因その3「私立専願希望者の増加」

250点満点中、合計で50点に満たないくらいの生徒さんが、そもそも公立入試を受けておらず、初めから分母に含まれていないという仮説です。図にしてみるとわかりやすいですね。低い数値を合計に含まなければ、必然的に平均点は上がるのです。

 

 

ひと昔前でしたら、「高校は是が非でも公立でなければ」という、ある種の強迫観念にも似た意識を県民誰しもが持っていたので、3月最後のギリギリまで不退転の決意で臨む生徒さんが相当数いました。しかし近年、たとえ公立高校に進んでも塾や予備校に通わざるを得ない状況があったり、私立高校に対する見方が変化してきたこともあり、当日の奇跡を信じて当たって砕けろという中3生や親御さんは、まだまだ大多数を占めているものの減少しつつあるようです。結果として、合計で50~60点以下の生徒さんたちが「公立が無理そうなら、初めから私立にしぼっちゃえば?」と公立受験をあきらめてしまうことによって、平均点が上昇していると考えることができます。

 

詰まるところ、香川県の公立入試は平均点が上昇しているという事実に対して、それは受検者の学力幅の変化が要因であって、難易度や県全体の学力変動が要因ではありません。高校ごとの必要点が変化しているわけではないので、受験生がこなさなければならない勉強量は今も昔も変わらないのです。

 

以上、演繹法的に推論を展開してみたわけですが、ひとつ疑問が残ります。それは、「なぜ早々に私立に流れていく生徒さんが増えているのか」。先に挙げた費用面の問題や私立への印象の変化は、はたして受験生やその保護者が独自に得られる情報なのか。もはや推論を通り越して憶測となってしまうので、これ以上はまた別の機会に。