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勉強お役立ちコラム

2021.04.22

いまさら聞けない「プログラミング教育」

 

プログラミング教育って結局何するのかよくわからない。

 

将来プログラマーにならないの全員が学習する必要あるの?

 

こういった漠然とした疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。それでは、「なぜプログラミング教育が始まったのか」をいっしょに確認しましょう。

 

 

プログラミングは“機械”に動いてもらうためのことば

 

スマホにパソコン、ドローンに無人運転バスなど、今やわたしたちの生活には「機械」が欠かせませんよね。

 

ではこの機械は勝手に動いているのでしょうか? ドラえもんのように感情を持って、自分で判断できて行動できる機械は開発されていませんので、すべてヒトが与えた命令(プログラム)で動いています。

 

また、機械にはヒトのように“空気を読む”ことができませんので、ヒトと話すときに使っているよりもより正確に伝えるための“ことば”が必要なのです。このことばがJavaやPythonなどのプログラミング言語と呼ばれるものです。ということは、小学校から学習するプログラミング教育はこの“ことば”を覚えることになるのでしょうか?

 

文部科学省が発行している「小学校プログラミング教育の手引(第三版)」には小学校のプログラミング教育で育む資質・能力について次のように整理しています。

 

1. 身近な生活でコンピューターが活用されていることや、問題の解決には必要な手順があることに気付くこと。

2. 発達の段階に即して、「プログラミング的思考」を育成すること。

3. 発達の段階に即して、コンピューターの働きを、よりよい人生や社会作りに生かそうとする態度を涵養すること。

 

まず、小学校ではプログラミング言語(コード)を学ぶのではなく、どのような順序で命令をすればコンピューターが正しく動くかを学びます。この順序を考えることが「プログラミング的思考」です。

 

プログラミング的思考は下の図のように4つの要素に分解することができます。

 

 

① 分解

  大きな課題を解決可能な小さな課題に分けること

② 抽象化

  目的に応じて必要な要素だけを取り出し、他の部分は捨てること

③ 一般化

  類似性や関係性を見出すこと

④ 組合せ

  手順を創り出すこと

  「順次」「繰り返し」「条件分岐」などの方法がある

 

 

 

「カレーライスをつくって食べる」のプログラム

 

 

例えば、「カレーライスをつくって食べる」という課題があった時に次のような手順(プログラム)になります。

 

1)材料をスーパーに買いにいく

2)米を研いで炊飯器にセットする 

※炊きあがるまでに以下の手順を行います

3)野菜をあらう

4)野菜を切る

5)玉ねぎは薄切り

6)にんじんはお花の形にくりぬく

7)ジャガイモは4等分にする

8)肉を切る

9)野菜を炒める

10)肉を炒める

11)水を加えて野菜が柔らかくなるまで煮る

12)火をとめてカレールーを溶かす

13)再度火をつけてとろみが出るまで煮る

 ➡カレー完成

14)炊飯器でお米が炊き上がる

 ➡ライス完成

15)カレーとライスをお皿によそう

16)食べる(ごちそうさまでした)

 

このように順序立てて課題を解決するために要素を自分で組み立てる力がプログラミングの基礎になります。小学校では教科を算数の時間などに限定せず、プログラミングを学習していきます。

 

先ほどの「カレーライスをつくって食べる」は、家庭科の時間でできるプログラミング教育です。なるべく実際の社会のなかでプログラミングを学ぼうと、文部科学省・総務省・経済産業省が共同で運営している「未来の学びコンソーシアム」の活動も拡がっています。これからの小学校での学び方が大きく変わりそうですね。