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勉強お役立ちコラム

2021.04.19

2021年中学英語ってどう変わるの?

 

2021年4月より教科書の内容が大きく変わっています

 

2021年4月から教科書が大幅に改訂され、新しい学習指導要領のもと授業が行われます。なかでも英語は変化が大きい教科です。しっかり準備して中学生生活を迎えましょう。

 

 

小学校で学習した内容はわかってるはず?

 

小学5年生と6年生の英語の授業が教科化され、算数と数学のつながりのように、小学校で学習した英単語や英文表現はすでに学習した内容として中学校の教科書がスタートします。どんな表現を小学校で学習したか確認しましょう。

 

1. I am Tsuyoshi Satou.

 

2. Are you from Tokyo?

  ‐Yes,I am./No,I am not.

 

3. I don’t play tennis.

 

4. I can read magazines.

 

実はこの内容、中学1年生の英語教科書ではじめに学習する単元に出題される重要表現です。be動詞の文、一般動詞の文、can(助動詞)の文を一度に学習します。どれも英語が苦手なお子さんがつまずきやすい英文法です。

 

 

さらに、夏休み前までに以下のような表現を学習します。

 

1. This is Ms.Cook.

 

2. She is our teacher.

 

3. What is that?  ‐It is the symbol for the city.

 

4. Who is that? 

  ‐He is Ken.

 

5. How do you come to the library?  

  ‐I walk to the library.

 

6. What do you have for lunch? 

  ‐I have curry.

 

7. I want to be a teacher.

 

 

疑問詞を使用した疑問文や、ourなど人称代名詞の変化、不定詞の文を英文法を体系的に学ぶことなく、「使われる表現」として覚えることになります。

 

今まで中1英語は夏までゆっくりと進み、他の教科に比べて「差がつきにくい」教科でしたが、新教科書では進みも速くなり「最も差がつきやすい」教科になるでしょう。中学校準備では小学校で学習した表現を復習しておくことが重要です。

 

 

英単語の覚える量が大幅に増加

 

注意しなければならないのは英語表現だけではありません。高校卒業までに覚える英単語も、新教科書では4,000~5,000語(教科書により異なる)と現在学習する3,000語と約1.7倍となります。特に中学校卒業までに学習する単語量に大きな差があります。

 

 

高校卒業までに学習する英単語数の変化

 

 

中学の教科書では、小学校で学習した英単語と中学校で新しく学習する英単語を分けて表記される工夫(教科書によって異なる)がされています。以下の表に、ある教科書に掲載される中学1年生の1学期で学習する単元の英単語数についてまとめます。

 

 

単元

小学校で学習する単語

中学校で学習する単語

今までの教科書

Unit 0 61 8 44
Unit 1 36 20 29
Unit 2 36 24 34
Unit 3 30 27 33
合計 163 79 140

 

 

新教科書では夏までに学習する単語が小学校で学習した単語も含めて242語と、現在学習している単語数の約1.7倍の量になります。さらに、覚える単語も“everyone”や”interesting”など綴りの多い単語がいきなり出題されます。

 

小学校英語は英単語を「聞ける」「言える」「日本語の意味がわかる」ことに重点をおいて指導していますので、中学校準備では英単語を「書ける」ようにトレーニングしましょう。

 

 

約6ヵ月分の学習内容が中学校で増加

 

中1生の1学期で学習する内容は今まで中1生で1年間かけて学習する単元をぎゅっとまとめたものになっています。それによって、中学3年生になると今まで高校で学習していた仮定法や原型不定詞などの英文法を追加で学習することになります。これも高校生が英語でつまずきやすい単元になり、注意が必要です。中学校で学習する英語は「質」「量」ともに難易度がアップしました。

 

 

 

英語教育が目指すのは「使える英語」

 

このように英語教育が変わるのはなぜでしょう? それは、グローバル化がますます進む世界の中で、英語を日常のコミュニケーションの中で使えるようにしたい英語を日常のコミュニケーションの中で使えるようにしたいという考えからです。

 

実際に教科書で扱われる題材も図や表を活用してデータを読み取る内容や、社会や理科など他教科との関連、SDGsテーマ(環境、教育、食料や水、など)に対して自分の考えを英語で表現したりします。

 

さらに使用される英単語や表現も今までは大学入試で使用されていた高度な内容になります。今までの英語教育と新教科書は「違うものである」と考えたほうが良さそうです。

 

英語の4技能「聞く」「話す」「読む」「書く」のうち、日本人に課題が大きいのは「話す」「書く」についてだと言われています。文部科学省は「第2期教育振興基本計画」で2017年度の目標として以下の生徒割合をそれぞれ50%にすることを掲げ、英語教育の強化を図ってきました。

 

 

中学生英語力の現状

 

高校生英語力の現状

 

● 中学校卒業段階:英検3級程度以上(CEFR:Al上位)

高校卒業段階:英検準2級~2級程度以上(CEFR:A2~ Bl)

 

※CEFRとは…外国語の学習・教授・評価のためのヨーロッパ言語共通参照枠のこと

 

使

 C2  聞いたり読んだりした。ほぼ全てのものを容易に理解することができる。いろいろな話し言葉や書き言葉から得た情報をまとめ、根拠も論点も一貫した方法で再構築できる。自然に、流暢かつ正確に自己表現ができる。
 C1  いろいろな種類の高度な内容のかなり長い文章を理解して、含意を把握できる。社会生活を営むため、また学問上や職業上の目的で、言葉を柔軟かつ効果的に用いることができる。複雑な話題について明確で、しっかりとした構成の、詳細な文章を作ることができる。

使

 B2  自分の専門分野の技術的な議論も含めて、抽象的な話題でも具体的な話題でも、複雑な文章の主要な内容を理解できる。母語話者とはお互いに緊張しないで普通にやり取りができるくらい流暢かつ自然である。幅広い話題について明確で詳細な文章を作ることができる。
 B1  仕事、学校、娯楽などで普段出会うような身近な話題について、標準的な話し方であれば、主要な点を理解できる。その言葉が話されている地域にいるときに起こりそうな、大抵の事態に対処することができる。身近な話題や個人的に関心のある話題について、筋の通った簡単な文章を作ることができる。

使

 A2  ごく基本的な個人情報や家族情報、買い物、地元の地理、仕事など、直接的関係がある領域に関しては、文やよく使われる表現が理解できる。簡単で日常的な範囲なら、身近で日常の事柄について、単純で直接的な情報交換に応じることができる。
 A1  具体的な欲求を満足させるための、よく使われる日常的表現と基本的な言い回しは理解し、用いることができる。自分や他人を紹介することができ、住んでいるところや、誰と知り合いであるか、持ち物などの個人情報について、質問をしたり、答えたりすることができる。もし、相手がゆっくり、はっきりと話して、助けが得られるならば、簡単なやり取りをすることができる。

 

年々英語教育の強化に一定の成果が出ていますが、目標の50%には届いていません。英語の4技能である、「聞く」「話す」「読む」「書く」をバランスよく育み、評価するために、2022年度までにこの目標を達成することを掲げ取り組んでいます。

 

 

いかがでしたか? 私たちの頃の英語学習とはまるで様相が違いますね。キーになってくるのは「英単語」だと思っています。小学生のうちから英単語の練習を始めておくと、きっとお子さんの今後に役立つはずです。

 

 

また、今年から中学生になったお子さんも、英語の難しさを痛感されているのではないでしょうか。でも、大丈夫。きちんとポイントを押さえて、効率よく勉強すれば攻略できます。いつでもご相談いただければと思います。