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2020.04.29

【香川】令和2年度 公立高校入試 ~概評と分析~

香川県教育委員会から、3月に実施された令和2年度公立高校入試の概評が発表されました。

今回はそのデータを参照しながら、全体の状況と各教科の傾向について考えていきたいと思います。

 


 

【もくじ】

全体の傾向

教科別考察・国語

教科別考察・数学

教科別考察・社会

教科別考察・英語

教科別考察・理科

 


 

●全体の傾向 合計点の上昇に歯どめ

まずは下のデータをご覧ください。今年度を含めて過去5年分のデータをまとめたものです。

 

香川県公立高校入試 平均点 各教科50点 (総合点250点)
  R2(前年比) H31 H30 H29 H28
国語 29.1 (-4.9) 34.0 31.3 29.3 28.0
数学 28.4 (+1.2) 27.2 28.6 26.5 23.9
社会 29.6 (-2.2) 31.8 33.1 31.9 31.9
英語 28.4 (-0.4) 28.8 29.2 28.5 29.1
理科 28.4 (+1.5) 26.9 24.0 28.3 25.3
合計 143.9 (-4.8) 148.7 146.1 144.4 138.2

※香川県教育委員会のデータをもとに筆者作成

参考「令和2年度香川県公立高校入学者選抜学力検査の概評について」

(リンク先最終閲覧日:2020年4月29日)

 

公立高校入試の合計の平均点は、平成28年度から31年度まで一貫して上昇していました。入試は本来、平均得点率が全体の55%になるように作成されています。250点満点の55%というと138点ですから、不気味なほど目標値ぴったりの平成28年度以降、平均点は上がり続け、平成31年には目標値と10点以上もの差が開いてしまっていました。

 

このことから、令和2年度入試は難易度が上がるだろうと予測されていましたが、結果としてそのとおりになったと言えるでしょう。その中でもとくに、国語と社会に関しては教科別平均点が上がりすぎているきらいがあったので、このあたりで平均を大きく下げてくるだろうということも、大方の予想どおりでした。

 

また、今回公表された概評によると、総合得点のピークが140~160点の層にある分布となったようです。昨年、平成31年度は180~200点の層にピークが来ていました。つまり今回の入試は、中堅進学校を志望する生徒の点数が大接戦であったということになり、三本松、高松北、善通寺第一、実業系なら高松商業、高松工芸、高松南(看護科)などの高校では、1点から2点の僅差で合否が分かれたと想像されます。

 

当日点がこれだけダンゴ状態となると、受験生の明暗を分けたのは、やはり「内申点」ということになるでしょう。香川県はその入試制度上、当日点がどんなに良くても内申点が足りなければ合格を勝ち取ることはできません。内申点は5段階評定の合計です。評定の判断基準は、ほぼ定期テストの得点によります。1年生のうちから毎回の定期テストをおろそかにしてはいけません。入試の戦いは、中学入学ともに始まっているのです。

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●教科別考察

 

ここからは教科ごとに分けて結果を分析していきたいと思います。ポイントは国語・社会の難易度上昇と、数学・理科の平均点上昇です。

 

<国語>

ベスト個別学院_国語

今回の入試結果でもっとも特徴的だったのが、国語の平均点が約5点下がったという事実です。昨年から出題傾向が変わった作文は、今年も書き始めるための手がかりをつかむのが難しく、制約も多いために満点が取りづらかったと想像しています。作文は全体の16%(8点)を占めているため、ここで点が取れないのは非常に痛いと言えます。

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<数学>

ベスト個別学院_数学

数学はここ数年、平均点が上昇傾向にあります。ありていに言えば「難しい問題はとことん難しく、それ以外は基礎をしっかり」ということになるでしょう。このコラムのなかでも何回かとり上げていますが、香川県公立入試の数学は、「問題2(3)」と「問題5(2)」の2問が(どちらも図形ですが)、とにかく猛烈に難しくできています。一方で、その他の基礎・基本問題だけに注力しても30点弱は確保できます。平均点の推移を見ても、この事実がわりと浸透してきているように思えます。ということはつまり、基礎・基本問題で失点してしまうと、すぐ平均以下に転落してしまいます。計算ミスが多い自覚がある人は要注意です。

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<社会>

ベスト個別学院_社会

社会科は総じて、5教科の中でも平均点が高くなる傾向があります。香川県の入試ではとくにその傾向が顕著で、平成28年からの4年間、平均が30点を下回ったことがありませんでした。ところが今回、5教科中もっとも平均が高かったとはいえ、平均が30点を切ったことには大きな意味があります。これまで、地理・歴史・公民の3分野のなかでは、公民が比較的点を取りやすいとされてきました。言い換えれば、ここが難しくなると、一気に平均点が下がるであろうということは容易に想像できました。折しも教育改革において、高校課程における公民の発展版ともいえる「公共」の科目が新設されたこともあり、公民の難易度が徐々に上がっていく流れは今後も続いていくと予想されます

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<英語>

ベスト個別学院_英語

平均点に関して、英語は前年との差が-0.4点でした。ここ数年28~29点のあいだで安定しているので、難易度の変化は他教科ほど顕著ではありません。条件英作文で「日本の伝統文化(または行事)に関する3項目のうち1つを選び、英語で説明せよ」という問題は今年度も出題され、平成29年度以降、英作文の定番となりました。延期になった東京五輪をはじめ、2025年に予定されている大阪万博のような国際的なイベントが今後も続いていくため、この流れはしばらく変化しないだろうと思われます。

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<理科>

ベスト個別学院_理科

平均点の推移を見てもわかりますが、理科は難しめの年度とやや簡単な年度とを交互に繰り返しており、大方の事前予想では今年度の平均点は25点前後になるはずでした。ところがフタを開けてみれば28.4点もあり、ここ数年で最も高くなりました。内容そのものは、出題ジャンルからして一見難しそうに見えるのですが、個々の設問を丁寧に見ていけば、わりと基本事項が問われている場合が多いという構成になっていました。つまり、普段から理科に苦手意識があり、問題を読む前からあきらめモードになってしまっていると、本来獲得できたかもしれない点を落としてしまったかもしれません。問題をよく読む、これはすべての教科に通じるキホンのキです。

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教育改革の影響もあり、出題傾向や問題の趣向などに少しずつ変化はあります。しかし、受験生がやるべきことはそれほど大きく変わりません。基礎・基本を徹底する。なるべくたくさんの問題に触れる。そのために勉強時間を充分に確保する。当たり前のようですが、これこそが受験の王道だと筆者は思っています。